Hej hejこんにちは~
スウェーデン語で「こんにちは」は「Hej」といいます。発音は「ヘイ」って感じ。しかも2回連続で「ヘイヘイ」と言う場合もあって、スウェーデン人はそんなつもりじゃないだろうけど、陽気に聞こえて私は好き。
今回は、この2025年9月からスウェーデンの大学院生になる私が、さかのぼること3年ほど前、交換留学生として初めてスウェーデンの地を訪れた時のことをシェアしたいと思います。
ほぼ初めての海外だし、英語全然喋れないし、恐ろしく踏んだり蹴ったりだった1日目。こんなんでも楽しく1年過ごして、スウェーデン大好きになって帰ってこれるよ、っていうのをお伝えできれば幸いです:)
- 街中がお祭り騒ぎのArrival day
- 外国のトイレに1人で行けない19歳、日本を飛び立つ
- コペンハーゲン到着!まだ愛想笑いをする余裕があった頃
- 最悪のハプニング
- 干からびかけの19歳、絶望はクライマックスへ
- 水色のシャツを着たヒーロー
- 私の英語力:「I'm Japan」
- 人より虫に会った初日
- 出会いは最悪でも好きになれます
街中がお祭り騒ぎのArrival day
私はスウェーデンの南、ルンドという街にあるルンド大学に留学していました。日本の大学の提携校で、1年間の交換留学。
世界中から留学生が集まるルンド大学は、既存の学生が大量の新留学生を空港でのお迎えから寮への送迎、トラブル対応までやってくれるArrival dayというものを設定しています。そんな街中が大騒ぎのArrival day、2022年8月15日に、私は初めてルンドの地に降り立ちました。
ちなみに、正確には最初に降り立ったのはデンマークのコペンハーゲン。ルンドはスウェーデンにある都市ですが、首都ストックホルムからは電車で5時間弱かかる場所にあり、デンマークの首都コペンハーゲンからは1時間と、かなり近い場所にあります。

外国のトイレに1人で行けない19歳、日本を飛び立つ
まずは2022年8月14日、東京でのことからお話を始めましょう。この頃日本はまだコロナの期間で、全員マスクをしている時でした。成田空港から飛び立つ私のために友達が何人かお見送りに来てくれる予定だったのが、咳が止まらないとか、友達の濃厚接触者になってしまったとかで結局来てくれたのは1人。それでも来てくれた1人には本当に感謝です。一緒に天ぷらそばを食べました。
友達ともバイバイして、家族とも最後のお別れをして手荷物検査を通った後、もう引き返せないんだ、1年間日本にいる人とは会えないし、日本に帰れないんだ、といきなり実感が湧いてきて不安になったのを覚えています。
そのあとは日本の同じ大学からルンド大学へ行く友達2人と待ち合わせて、搭乗ゲートで待ちます。私たちが使ったのはエミレーツ航空でドバイ乗り換えのフライト。待っている間に、空港に来れなくなってしまった友達とビデオ通話をしました。そのあといよいよ搭乗の時間。一緒に行く友達とは席はばらばらでとったので、1人で飛行機に乗り込みます。
飛行機の中でのことは全く覚えていませんが、ドバイでの乗り継ぎのときのことは結構覚えています。友達の1人がトイレに携帯を忘れて大焦りで取りに戻ったこととか、水がばか高かったこととか、とにかく空港がザ・ドバイって感じでギラギラだったこととか。スウェーデンに入国した後に、移民庁のオフィスを訪ねて居住許可のための手続きをしないといけないのですが、その予約をまだしていない、とか、そんな現実的な話もしていました。
アラビア語が珍しくて写真撮ってみた、高い水
この時はまだ、1人で行動するのが本当に怖くて、1人でトイレも行けませんでした。その時のことを考えると、もう1人でヨーロッパならどこでも行けるようになったのは成長だなあと思います。
4時間の待機時間を終えて、いよいよコペンハーゲン行きのフライト。こっちのフライトのことは少し覚えています。3人席の窓際だったのですが、横に座っていた2人がうるさくて、眠れなかったからです(笑)
コペンハーゲン到着!まだ愛想笑いをする余裕があった頃
ようやくコペンハーゲン空港につきました!!!入国審査は列が長くてかなり待ちましたが、審査自体は結構ゆるくて、なんで来たのか聞かれてスウェーデンで勉強するんだといったら一瞬で通されました。たぶんその日同じケースを何百件と見ているのでしょう。
Youtubeか何かで見ていた、床がフローリングのコペンハーゲン空港を実際に見て若干テンションが上がる私。でも日本の同じ大学からルンド大学に行く人たちのチャットで、先に着いている人がネットがつながらなくて迷子になってると言っているのをみて、この先待ち受けることへの不安はつきません。
荷物を受け取ってようやくアライバルゲートから外に出ました。晴れてデンマークに入国です。ちなみにこの時点で誰もマスクはしていませんでした。アライバルゲートのすぐ外には、ルンド大学の水色のシャツを着た人たちが待っていて、たくさんの学生が群がっていました。そこでは、ルンドまでの電車チケットの買い方を教えてくれます。ちなみに、コペンハーゲン空港からルンド駅までは乗り換えなしで40分ほど、駅は空港直結でアライバルゲートのすぐ横です。
ホームまで連れて行ってもらうと、そこにもまた別の水色のシャツを着た人たちが。その人たちは私たちを正しい電車に乗せてくれる役割です。色々とフレンドリーに話しかけてくれたのですが、全然英語が喋れない私は愛想笑いしかできませんでした。
そのあとは、いつの間にか一緒にいたイタリア人とかシンガポール人とか色んな人と入り混じって電車に乗って、ルンドに向かいます。ここでも会話には入れません。今から考えるとその時一緒にいた日本人の子たちは帰国子女が多くてペラペラだったので仕方ないのですが、その時の私は結構もうすでに絶望していました。
最悪のハプニング
でもそんな絶望も序の口。そのあと最悪の出来事が起こりました。電車がとまったのです。スウェーデンという異国に来てまだ1時間も経っておらずその国のことは何も知りません。20時間超のフライトを終えてへとへとだし、20キロ超のスーツケースを持ちながら珍しく灼熱の快晴だったスウェーデンで汗だくです。電車が止まって、留学生たちが大混乱に陥ることは容易に想像できるでしょうか。
とりあえず電車から降ろされます。でもここはどこ、私は誰状態。しかもsimカードの設定も上手くいかず、ネットもつながりません。英語も喋れないから誰かに聞くこともできない。でも30人ほど留学生が周りにいて、英語喋れるヨーロッパ人たちが地元のスウェーデン人に、どの電車に乗ればいいかを聞いてくれています。
何番線から出る電車に乗ればルンドに着くらしい、と誰かが仕入れた情報でそのホームへみんなで急ぎます。でもやはり20キロ超のスーツケースを抱えて走れない。みんなが乗りきる前に電車は行ってしまいます。しかもその電車が最後だったみたいで、そのあと30分待っても電車はもう来ませんでした。
諦めて、バスを探すことにした10人ほどの集団。でもバス停の場所もいまいちわからずスーツケースを持って右往左往。最終手段として、タクシーを呼ぶことになりました。ちなみに、ここまで私は何もやっていません。英語もわからないし、スマホも使えないので戦闘能力ゼロでした。
干からびかけの19歳、絶望はクライマックスへ
しかも気温は30度超。めちゃくちゃ暑くてドバイのばか高い水も飲みほして、干からびて死にそうでした。今から考えればどっか売店かスーパーでも行って水買えばいいじゃん、と思いますが、その時はそんなことも考え付かなかったし、1人でスーパーなんて行けるわけないし、ひたすら耐えて、シンガポール人の人が持っていたなけなしの5滴ぐらいの水をもらいました。これ、盛ってません。本当の話です。
2時間ぐらい待ってようやくタクシーが来ました。今から考えると2時間タクシー来ないっておかしすぎますよね。たぶんこの時、私から見たら落ち着いて色々対処しているように見えた周りの人たちも、結局混乱していて上手くタクシー呼んだりできていなかったんだと思います。そりゃそうですよね。初めて来た異国の地で。
それはそうと、ようやくタクシーが来たのは良いものの、タクシーなんて乗れても5人ぐらいです。その時ここには10人ぐらいいて、乗れなかった半分はその場でまた違うタクシーを待ちます。ちなみに、日本の空港から一緒にいた2人の日本人は、1人は先ほどの電車に乗っていき、1人はここでタクシーに乗って行ったので、私はここで完全に1人になりました。
このとき私の絶望はクライマックスでした。色んな人が大学に電話をかけて助けを求めようとしたり、お互い話し合ってタクシーを呼ぼうとしてくれたりしている中で、全くついていけず、英語が話せない自分。しかももう暑くて喉が渇いて死にそう。こんなところで1年も生きていけない。絶対に無理。絶対途中で帰ることになる。そうなったらどうなるんだろう。
ずっとこんなことを考えていました。
水色のシャツを着たヒーロー
するといきなり、一台の車が私たちの目の前でとまり、中から水色のシャツを着たお兄さんが降りてきました。そう、ルンド大学のお助けマンの人たちです。彼は私たちの状況を聞いて、ルンドまで乗せてくれることになりました。もう一度言いますが、盛っていません。本当の話です。
そんな奇跡あるんでしょうか。というか彼は何をしていたんでしょうか。今となっては私たちが2時間立ち往生していたあの場所がどこだったのかもわかりません。コペンハーゲンとルンドの間のどこか。Malmö(マルメ、スウェーデン第3の都市でデンマークとの国境の街)とかかもしれません。Malmöにある学生寮に留学生を送り届けた帰りだったのかもしれませんね。それでスーツケースを持った人たちがたむろってるのを見て、ルンドの新留学生が何か困ってるのかな、と思ったのかもしれません。
でもそんなことはどうでもいいし、考える余裕もありませんでした。車に乗せてもらって、ルンドに向かいます。今はどうなのかわかりませんが、この年はAF Borgenという建物がArrival dayの会場で、鍵をピックアップしたり困っていることを聞いたりできるという流れでした。ルンド大学のことを調べると良く出てくる下の写真の建物の、真向かいにある建物です。

私の英語力:「I'm Japan」
私は上手く設定できていなかった学生アカウントの設定を、ここにあると聞いていたサポートデスクで聞くつもりでした。もともと用意していたフレーズ「I can’t activate my student accout」を頑張って言い、スマホの画面を見せる私。幸いここにいたお兄さんもめちゃくちゃ優しくて、たぶん同じ問題を何回も見てきているのもあってすぐに直してくれました。
「Where are you from?」と聞かれて、何とか聞き取れた私は一言「Japan」と返答。するとお兄さんが横にいた人を指して、彼女も日本人だよと教えてくれました。そして私は一言、その子に向かって「I'm Japan」と言いました。(一応ですが正しくは「I'm from Japan」もしくは「I’m Japanese」です)今から考えるとひどすぎてびっくりですよね。大丈夫。これでも生きて行けたし、TOEFLで100点以上取ってこの9月から海外大学院に行けるレベルになります。(入学はできる、という意味でついていけるかはこれからの問題ですが)
そして寮の鍵をもらって、寮まで送ってくれるミニバンを待つ場所に行きます。なんとか私が住む予定の寮の名前を伝え、連れて行ってもらうことができました。ちなみに、私はIdeon Student Houseという寮に1年間住んでいました。この寮のこともまた詳しく書きたいと思います。

人より虫に会った初日
寮につくと、その寮に住んでいる案内担当の学生さんが出迎えてくれました。ちょっと日本人ぽいなと思っていたら日本人でした。超安心。でももう慣れた雰囲気がすごくて、勝手にもうスウェーデンに5年ぐらい住んでいて日本語なんて忘れてるレベルの人だと思っていました。でも後から聞くと、この時スウェーデンに来て半年の普通の交換留学生でした。この時の私の混乱具合がよくわかりますね。
ようやくお部屋に到着。時刻は20時。ちなみに、コペンハーゲンの空港に着いてからここまでで、7時間ぐらい経ってました。もう一度言いますが、コペンハーゲン空港からルンド駅までは40分です。ちなみにドバイからコペンハーゲンまでは7時間です。
でも試練は終わりません。お部屋は広くていいなと思っていたのもつかの間、大量にコバエが死んでいました。窓が開いていたのですが、窓のすぐそばの床に何十匹、バスルームの浴槽の中にも何十匹。
もう呆れて何も言えません。とりあえず掃除機。スウェーデンに着いて最初にやったことは掃除機をかけることでした。でもさっき会った日本人のお姉さんとWhat's up(海外でよく使うLINEみたいなアプリ)を交換していたのが救い。掃除機の場所を聞いて、部屋を掃除します。
掃除が終わりました。死ぬほどお腹が空いています。しかも鬼畜なことに次の日は朝からスウェーデン語の授業。今日のうちにスーパーに行かなければなりません。お姉さんについでにスーパーの場所も聞いて1人で出発です。
スーパーまでの道を歩いている最中、誰にも会いませんでした。寮からスーパーまで15分ぐらい歩いている道で、「人を1人も見かけなかった」のです。東京からやってきた私はびっくりして、なんてところに来ちゃったんだろう、と思いました。
20:30でも明るい綺麗な空。人はいない
でもスーパーについたら人はいました(笑)
スウェーデンらしいキャンディー量り売りの写真を撮る余裕はあったらしい
とりあえず大好物のトマトと、これがあればなんとかなるだろうというパスタ、そして袋に入ったシナモンロールを買いました。とりあえずその日の夜はトマトを大量に食べて寝た気がします。
出会いは最悪でも好きになれます
さて、自分でもこの記事を書いていて色んな事が起こりすぎて書き終わるのか不安でしたが、ようやく終わりました(笑)
この時のスウェーデンの印象は最悪、途中でも書きましたが絶対に1年もここで生きていけないからすぐ帰ろうと本気で思っていました。でも結局スウェーデンのことが大好きになって、2ヶ月後には大学院のためにスウェーデンに戻ります。
だから、タイトルにもあるように、「出会いは最悪でも好きになれます」
これが伝えたかったメッセージで、これからルンド大学とかスウェーデンとか、どこか別の場所でも留学に行く人、なんなら留学じゃなくても新しい環境に飛び込む人が勇気づけられたら嬉しいです。もちろん明らかに悪質な環境なら逃げてください(笑)
そんなトラウマレベルに最悪だった出会いのスウェーデン、どんなふうにして好きになって行ったのかはまた今後たくさん書いていけたらと思います。またお付き合いください。
それではまた次回の記事でお会いしましょう~
追記
これだけ踏んだり蹴ったりの初日ですが、今思うと懐かしくて、また体験したくなってしまいました。2回目のスウェーデンでは絶対味わえない感情なので、大学院中もどこか交換留学に行こうかなという突発的な考えが浮かんでしまって、どうなることやら(笑)