こんにちは、2024年の夏スウェーデンに10週間滞在した時の色々な思い出を回想するシリーズ。前回は友達のゼミ合宿に飛び入り参加させてもらったことをお話しました。といいつつ実際のゼミ合宿の内容については触れないまま、グスタフスベリで陶器を見て、旧市街のガムラスタンでミートボールを食べ、夕暮れ時のストックホルムで黄昏ていた1日目の話で終わってしまっていました。詳しくはこちら↓
さて、今回はゼミ合宿2日目、スウェーデンの高校を訪問した時のことをお話したいと思います。この高校は日本語学科がある高校でした。そのため、ここの日本語学科の高校生を、わたしの友達の大学のスウェーデンゼミの学生が訪ねてきて交流するイベントが、毎夏行われています。逆にスウェーデンの高校生が日本の大学に来ることもあるみたいです。スウェーデンの高校は日本の大学のように、勉強する内容を結構自分でカスタマイズできるみたいで、日本語を勉強している学生は結構いました。そんな彼らとの交流記をぜひご覧ください。
- ホステルのすすめ
- もちろんFika
- 幸福の国でもティーンエイジャーはご機嫌斜め
- 日本のぶさかわ、世界へ
- 日本人とスウェーデン人、木を投げ合う
- 高校生いきなり大人びる
- 大人って何?
- 内向型の奮闘
- ない教育への興味
ホステルのすすめ
いきなり脱線して申し訳ないのですが、女性のみなさん、学生の貧乏旅をする中でホステルに泊まるときは、女性部屋を選んだ方が無難、かもしれません(笑)
というのも、この度友達のゼミ合宿にお邪魔することになって、旅行会社がまとめて彼らの分を手配していたホステルに、私は個人で予約を取って泊まることにしました。
それでケチって女性部屋ではなくミックスドミトリー(男女一緒)の12人部屋を予約したところ、まあ見事に11人の男と私。それは別にいいのですが、何が薄気味悪かったかというと、夜の21時にはもう消灯されて寝てる人がいっぱいいるし、朝の8時に起きてもまだ部屋は暗くて寝てる人がいっぱいでした。
え、このおじさんたち何時間寝るの?ホステルにいるってことは旅行しに来たんじゃないの?大丈夫?息してる?まあずっと暗い方が、私が女だって目立たなくていいけどさ!!!という感じでした。実際私がいることにほぼ誰も気づいてなかった気がします。ただ唯一目があった人はやはりなんか変な顔をしていました。
もちろん何も危険な目にあったとかではないので、安かったし別に良いのですが、不思議な体験でした。ちなみに以前、彼氏と一緒にベルリンのホステルでミックスドミトリーに泊まった時は、8人部屋で彼以外全員女性っぽくて、それはそれで珍しかったですね。
まあホステルはプライバシーはないしアクシデントも起こりやすいのは事実ですが、その分変な人とかがいて人間観察が面白いのでその点おすすめです(笑)
もちろんFika
さて、話をもとに戻しましょう。ゼミ生と教授、そして私を含め、約20人ほどの集団でホステルを出発し、高校に向かってメトロに乗り込みます。1時間ほど電車に揺られて高校につきました。
入口で待っていてくれた先生が案内してくれて、まずは図書館に通されます。するとさすがスウェーデン。シナモンロールとコーヒーがお出迎えしてくれました。そう、Fikaタイムです。(Fikaとは、お茶やコーヒーと甘いものなどを片手にゆっくりするスウェーデンの文化)

今考えるとあの時間必要だったのかな?(笑)しかも高校生たちと交流するとかでもなく、私たちだけでシナモンロールを図書館で頬張るというよくわからない時間だったけど。まあ、でもゲストを迎えてFikaを出さないのは失礼に当たるのかもしれないし、そのあとの活動の準備がまだできてなかったのかもしれないし、スウェーデンらしいイベントの始め方だったのでしょう。いきなり気合入って何か始まるというよりは、まあとりあえず座ってリラックスしてくだせい、みたいな。
幸福の国でもティーンエイジャーはご機嫌斜め
その後ようやく高校生たちとご対面。ちょっとしたホールみたいなところで、歓迎の会をしてくれました。司会は2人の高校生。
まずは先生たちがようこそ、みたいなスピーチをしてくれて、次に何人かの生徒がスウェーデンについてプレゼンをしてくれました。スウェーデンはこんな国です。みたいな。
残念ながらプレゼンの内容は詳しく覚えていませんが、それよりも、台本を見ながらちょっと恥ずかしそうに喋る感じが高校生だなーーと感じたのをすごく覚えています。勝手にスウェーデンの高校生なんて英語であっても台本も見ずに堂々とペラペラしゃべるのかなと思っていましたが、やはりそこは高校生らしく初々しい。
とか思ってしまうのが年取ったって感じ。
そのあと、高校生たちがみんなで歌を歌ってくれたのですが、その時もみんな若干恥ずかしそうで、でも歌うのが好きなんだろうなっていう楽しそうな表情をしている子もいて、高校生だなーーと思いました。(何回目だ)
ていうかそもそもみんなで歌を歌う(歌わされる)のも高校って感じ。
日本のぶさかわ、世界へ
歓迎パートが終わったら、今度は日本の大学生がグループでプレゼンをする番。みんな前日の夜もホステルで準備していましたが、ゼミ生でもなんでもないただの飛び入り参加者の私はお気楽です。座ってみんな頑張れーと思いながら見てました。
こちらも内容は全然覚えていませんが、唯一私の友達のグループが日本の「可愛い」って何?みたいなトピックで話していたのを覚えています。「ぶさかわ」とか「きもかわ」みたいな概念の説明もしてて、ずいぶんマニアックなこと話すなあと思って見てました。私の友達が、何個かキャラクターを見せて、これぶさかわって思う人ー?それともきもかわって思う人ー?みたいな質問をして高校生に手を挙げてもらっていたのですが、意外とみんな反応良かった。私でもわからないのに(笑)
さて、それが終わるとランチの時間です。高校の食堂で高校生たちと一緒にランチ。メニューはミートボールみたいなザ・スウェーデン料理って言うよりかはなんか中東っぽい感じの料理でした。それが逆にスウェーデンっぽいなと思いますね。
日本人とスウェーデン人、木を投げ合う
食べ終わるとここからはスウェーデンの高校生と日本の大学生がミックスの7人ぐらいのグループに分かれて行動していきます。
最初のアクティビティは校庭で、Kubbというスウェーデンのゲームをしました。これ、スウェーデンでほんとーうによくやる。もしスウェーデンに留学することがあったら、ひと夏のうちに絶対5回はやることになります。留学とかでよくある最初のオリエンテーションウィークのアクティビティでぜっっったいに出てきます。
ゲーム自体はいたってシンプル。どうやって説明すれば良いかな〜と思って、日本語で「クブ スウェーデン」と調べてみたら、木を投げ合うスポーツと書いてあるサイトがあって笑いました。でも確かにその通り。
詳しくは検索してみてください(笑)
先ほど高校生たちのスピーチや合唱を見て、高校生っぽいなー、あどけないところもあるなーとか思ってた私ですが、このあたりから、高校生とは思えないな、大人っぽいなと思う場面が増えていきました。まあクブをやるときなんかは、向こうがルール説明してくれたので特に大人びて見えましたね。
高校生いきなり大人びる
続いて室内に移動。室内では折り紙や書道などのアクティビティをしました。折り紙も書道も、しばらくやってなかったから自分が熱中してしまいましたね。高校生たちも結構集中して真剣にやってて、わいわい交流しながらやるっていうよりはみんな黙々と取り組んでいました。

合間にはちょっとしたお話タイムも。みんなで机を囲んでお話しました。ここで一番、高校生たちに対して大人っぽいなって思ったかもしれません。英語がペラペラっていうのも大きいかもしれないけど、なにか質問した時に、答えの中身が特別大人っぽいわけではないんだけど、答え方が大人っぽいっていうのでしょうか。
堂々としゃべる。なんかグループプレゼンのときはみんなやる気なさそう、というかちょっとシャイそうに喋っていたのに、この少人数の会話では自信をもって話している。なぜ。
1つは、なんかあれかな、日本の高校生だったら大学生と話すってなったらやっぱりちょっとへりくだって喋る気がするんです。でもそういう感じは一切ない。相手が大学生だろうが先生だろうがどんな偉い人でもやはり対等に喋るんだろうなあと思います。この社会のフラットさは、私のスウェーデンお気に入りポイントの中でもかなり大きな点なので、また詳しくお話したいです。
もう1つは、やっぱり個人主義的で自立している雰囲気が、大人っぽさを感じさせたのかもしれません。どういうことかというと、自分のことに関しては責任を持っている代わりに、集団への重要度はそこまで高くないみたいな。
「将来何がしたいの」っていう嫌な大人からの質問No.1みたいな質問を、日本の大学生の誰かがしました。それで班にいた4人のスウェーデンの高校生が順番に答えてくれたのですが、みんな「わかんないよ、でもまあ色々やってみて何かしら見つけるかな」みたいな感じ。でも内容の頼りなさとは対照的に、答え方は堂々としていました。
グループプレゼンのときはまあ言ってしまえば、別にそのプレゼン自体に超情熱を持っていた個人はあんまりいなくて、誰かがやろうって言いだしたから一応協力してるって感じだったのでしょう。だからやる気なさそう、自信なさそう、だったんだろうけど、自分自身について話すときは、主体的になるんだろうなと思いました。誰も代わりに答えてくれないし、誰も決めてくれないから。自分で考えるしかない。
そう、誰も決めてくれないのです。一見頼りなさそうに聞こえる答えの中身も、実は誰も決めてくれない人生のレールを自分で考えている、高校生たちの「大人な一面」が見えるところなのかなと思います。
ちなみに以前、スウェーデン関連のYoutuberの方が、スウェーデン社会にレールがないことについて話していたことを思い出しました。日本では何も考えてなくてもレールがあるから適当に社会にいられる。将来について聞かれても、大学に行くレールに乗っている人なら、大学に行って就職すると明確に言える。でもスウェーデンではみんなが乗ってるレールがないから、人生の次のステップで何をするのか、とにかく自分で考えないと何も進まない。それが実は辛い、けどそうするしかない、というような内容だったと記憶しています。
大人とは?
大人とは何なのか、大人っぽさとは何なのか、というのは難しい問いだと思うし、1つに答えが決められるものではない気がします。だからこそスウェーデンの高校生たちを見て、私がなぜ、そしてどんなところに大人っぽいと感じたのかを考えるのは、私のいる社会や世代の「大人」というものへの考え方を知ることができて興味深いかなと思ったので、考えてみました。私が感じた彼らの大人っぽさの根底にあるのは、やはり社会の文脈とか属性とかに左右されず「個人として生きていること」でしょう。
どうやら私の中での大人っぽさのイメージは、「自立して個人主義的であること」みたいです。なんでだろう。これって結構西洋の価値観な気もするし、東西関係なく都会の価値観な気もします。近代的な価値観とも言えるかもしれません。でも個人主義って一口に言っても、いくつか側面があるなとも思います。例えば、社会的な文脈(年齢や性別)に依存せずに、「自分」というアイデンティティを確立している、「自己認識の仕方」も個人主義の一側面な気がするし、それを踏まえて例えば「察する」習慣が弱くて自己主張をする習慣が強い、などの「他者との関わり方」も個人主義と表せるなと思います。
日本はもともと個人主義というよりは集団を大切にする風習が強めな気がするけど、だんだん欧米化していて、私みたいな若い世代では特に自立した個人が大人、という意識が生まれているのかなと思いました。最近読んだ本に、今はおせっかいが嫌われる時代みたいなことが書いてあって確かになあと。
それはともかく、以前ギャップイヤーに関する記事を書いたときにもここら辺のトピックに深入りしそうになってだいぶ長くなったので、今回はここらで止めてまたの機会に深ぼりたいなと思います。
ギャップイヤーに関する記事はこちら↓
内向型の奮闘
さて、高校訪問イベントも終盤です。最後はみんなでスウェーデンのチョコレートボールと日本の白玉をつくるアクティビティをして終わりました。この時点で15時ぐらい。参加してから気づいたけど、こういう行事って私が一番疲れるタイプのやつ(笑)大学生ってあんまりこういう機会ないから忘れてました(笑)
全然知らない人、集団行動、自分の意思と無関係にどこかから降ってくるアクティビティ、長時間拘束、私が向いていないもののフルコンボでした。今考えると、高校生活って結構私にとっては不向きなことのオンパレードだった。良くやってた自分。
どっと疲れていたのですが、今回のストックホルム旅で絶対に行きたかったのがウプサラでした。ウプサラとは、ストックホルムの北に電車で約1時間ほどのところにある大学街です。この足でそのまま向かったのですが、その訪問記は次回お話しようと思います。
ない教育への興味
さて余談ですが、スウェーデンとか北欧に興味がある人って教育に興味がある人が多いんですよね。だから、スウェーデン現地の高校に潜入できるなんてわくわく!!!みたいな人も多いのかもしれませんが、私は正直そんなに教育に興味ありません。
なんでだろう。結構自分では教育に興味ありそうな属性なのに、とか思ってます(笑)
どういうことかというと、教育に興味ある人って、偏見だけど、自分の受けてきた教育が今の自分にポジティブな影響を与えているとどこかで感じている、信じている人が多い気がするんですよね。もしくは逆に、教育が今の自分や社会に悪い影響を与えていると考えている場合もあるかもしれません。とにかく、教育が社会に対して良くも悪くも影響を与えると信じているからこそ、「こんな教育にしたい」とか「教育の機会をもっと広く」のような意識をもって教育に興味が出るわけですよね。
何が良い教育かなんて世界中の人が考えていてなお、答えの出ていない問題だろうとは思いますが、私が受けてきた教育は、日本社会では良い教育と”見られがち”だと思っています。
私立の有名中高大一貫校出身、中学受験はしたけれど、高校や大学へ行くための厳しい受験戦争は通らずに中高6年間はのびのびと過ごせる環境で過ごしている。有名私立中高だからきっと学習の質も高いはず。しかも留学にも行っている。
良い教育っぽいですよね。自分が受けてきた教育に対して自分でもポジティブな思いを持ってそうな経歴。でも私はあんまり教育の力を信じていない。逆に恵まれすぎて、自分が受けてきた教育のありがたみとか教育が広げてくれた可能性に無頓着なだけかもしれませんが。とかとか、ここまで色々書いてきて今ふと思ったのですが、もしかすると中学受験が私の教育への見方に結構暗い影を落としている可能性が、ある気がしてきました。。深入りすると長くなりそうなのでやめますが(笑)
結局この教育の話題で何を話したかったのかもわかりませんが、まあとにかく北欧留学に来ると、教育に興味のある人といっぱい出会いますので、そういった興味関心をお持ちの方は良いかもしれませんね。
「北欧の教育」だけで、インクルーシブ教育、主権者教育、ジェンダー教育、など、話題になりそうなトピックがいくらでも枝分かれしていきます。
教育への興味はないけどスウェーデンへの興味はあるので、スウェーデンの教育についてはいつか話すことがある、かもしれません。
長くなってきたので今回はここらで筆をとめ、次回はウプサラに訪問した時のことからお話しましょう。
また次の記事で~